農業バイトに興味があるものの、「農作業は肉体労働できつい」と耳にする方も多いでしょう。
今回は、農業バイトは本当にきついだけの仕事なのか、実際に農業バイトをした経験がある人の体験談や口コミを紹介します。
農業バイトの仕事内容や1日の流れ、メリットやデメリットなども解説しているので、農業バイトについて詳しく知りたい方は参考にしてください。
農業バイトはきついの?
結論から言うと、農業バイトは体力面できつい仕事です。
農業バイトがきついと言われているのは力仕事が多く、炎天下でも寒い日でも野外で作業しなければならないからです。
例えば、作物がたくさん入ったカゴを持ち上げる、高い所にある作物を収穫するために腕を上げっぱなしで作業するなどが挙げられます。
また、早朝4~5時から農作業を始める農家が多く、早起きが欠かせません。
早起きが苦手な人にとっては早朝からの肉体労働はきついと感じるでしょう。
農業バイトをするメリット・デメリットは?
農業バイトは体力的にきつい仕事ですが、さまざまなメリットがあります。
ここでは、農業バイトのメリットとデメリットを解説します。
農業バイトのメリット
農業バイトのメリットは健康的な生活ができることです。
早朝に起きて農作業をするため、農業バイトを継続した場合は早起きの習慣が身につきます。
朝から夕方まで体を動かすので運動不足の解消にもつながります。
報酬をもらいながら農業の知識や技術、トラブル時の対処法を習得できることも農業バイトのメリットです。
将来的に農業を始めたい人にとって有益な時間になるでしょう。
また、農作業は単純作業が多く、手順やコツを覚えてしまえば自分のペースでできるようになります。
1人で淡々と作業ができるので人間関係のストレスがありません。
住み込みの農業バイトに参加する場合は、食費や水道光熱費などの生活費を安く抑えられます。
受入先の農家によっては食事を用意してくれたり、傷があって出荷できない作物をタダでもらえたりでき、食費を浮かせられる場合があります。
農業バイトのデメリット
早起きが苦手な人にとっては、早朝から始まる農作業はきつい仕事です。
農繁期は早朝から農作業をするため、早起きができないと農業バイトに参加するのは難しいでしょう。
バイトをする前に、早起きの練習や体力をつけておくことが大切です。
また、作物を入れたカゴを持ち運んだり、しゃがんだ姿勢のまま長時間同じ作業を続けたりして腰を痛める恐れがあります。
虫よけで露出の少ない格好で作業をするため、炎天下での作業は辛いと感じる人もいるかもしれません。
農業バイトは炎天下や雨の日、寒い日など、天候が厳しい日にも働かなければならないため、体調管理が重要です。
住み込みバイトでシェアハウスの住居が用意される場合は、他の参加者と共同生活になります。
1人でゆっくり過ごせる環境が欲しいなら、アパートで個室を用意してくれる農家を探しましょう。
農業バイトには単発や住み込みがある
農業バイトは、1日から参加できる単発のバイトや、住み込みで数カ月、1年を通して参加できる長期のバイトがあります。
農業バイトの主な仕事内容や1日の仕事の流れを紹介します。
農業バイトの仕事内容
一般的な農繁期は4~10月頃で、特に忙しいのは種まきや田植え前後の4~5月と収穫の7月以降です。
農業バイトの仕事内容は、大きく分けて以下の4つがあります。
- 作付け、作物の管理:田畑に作物を植える、害虫対策(ネット張り)、温度管理、水やり、肥料まき、農薬散布、除草
- 収穫:作物の収穫
- 選別:サイズ、重さの規格ごとに作物を分ける、傷があるものを分ける
- 出荷、運搬:出荷の準備、梱包、市場や取引先に運搬する
作物に小さい傷でもあると売り物にならないため、選別作業ではスピードだけでなく正確さも求められます。
梱包する際にも、作物に傷がつかないように丁寧に作業する必要があります。
上記以外の仕事として、野菜のカット・乾燥などの加工作業やビニールハウスの修繕作業などの手伝いを任されることもあるようです。
単発の農業バイトの1日の流れ
単発の農業バイトは1日からでも働けるため、農業体験をしたい人におすすめです。
1日の流れの例を紹介します。
①作付け
- 7:00~ 作物を植える
- 10:00~ 休憩
- 10:20~ 作物を植える
- 12:00~ 昼食、解散
②収穫、選別、出荷
- 5:30~ 収穫
- 9:00~ 選別、出荷
- 17:00~ 解散
単発の農業バイトは午前中で終わるケースもあれば、夕方までみっちり働くケースもあります。
農業バイトの参加者は現地集合、現地解散が基本です。
住み込みの農業バイトの1日の流れ
住み込みの農業バイトは半年から1年以上に渡って住み込みで働きます。
農業の知識や技術を学びたい人におすすめです。
農業バイトの1日の流れの例は次のとおりです。
①収穫、選別、出荷(6月上旬~10月下旬)
- 8:00~ 収穫、選別、出荷
- 17:30~ 終業
- 休憩:合計3時間
- 寮:食事付き
②畑作業、選別(5~11月)
- 5:00~ 畑作業、選別
- 17:15~ 終業
- 休憩:合計4時間程度
- 寮:個室
住み込みの農業バイトは朝から夕方まで1日農作業を行います。
昼食休憩だけでなく、頻繁に休憩を取れるスケジュールになっているようです。
受け入れ先の農家によっては、現地までの交通費を補助してくれる場合があります。
農業バイトの体験談・口コミを紹介
農業バイトに参加した人の体験談や口コミを紹介します。
20代女性:規格外の作物をもらえた
体力に自信がないため軽めの農業バイトを探していたところ、枝豆の袋詰めのバイトを選びました。
農作業を一緒にしたのは農家さん1名、パート4名です。
仕事内容は、機械で枝が切断された枝豆に傷がないかを確認し、サイズごとに選別する作業でした。
サイズが小さすぎたり、傷があったりすると売り物にならないそうです。
バイト終了後には、規格外の枝豆をいただけてラッキーでした。
30代男性:自然の中で土に触れてリフレッシュできた
10月にレタスの苗を植えるバイトに参加しました。
夏が過ぎ、気候は丁度良い時期でしたが、日差しが強いので日焼け対策が欠かせませんでした。
仕事内容は農家さんの指示のもと、決められた位置にレタスの苗を植える単純作業です。
自然の中で土に触れることができてリフレッシュできました。
40代女性:人間関係に悩まされることなく働けた
農業バイトで体験した農作業は1人で淡々と進める作業でした。
人よりも作物と向き合う時間がほとんどだったように思います。
農業バイトをする中で人間関係に悩まされることはありませんでした。
農業バイトは人間関係に悩まされたくない人におすすめな仕事だと思います。
30代男性:長時間同じ姿勢で腰が痛くなった
農業バイトで体験したのはキャベツの収穫です。
キャベツは一つひとつにずっしりとした重みがあり、かがんだまま長時間作業をしたため腰が痛くなりました。
腰痛持ちがある人は避けた方が良いかもしれません。
30代女性:トイレが近くになくて困った
農業バイトの仕事内容に不満はありませんが、トイレが近くになくて困ったことがありました。
以前参加した農業バイトでは農園の近くに公民館があり、トイレを自由に使わせてもらえたので不便に感じることはありませんでした。
バイト先によっては一番近いトイレまで車で10分の場所で農作業をすることもあります。
トイレを我慢するのは大変でした。
農家のバイトでよくある質問
農業バイトでよくある質問と回答を紹介します。
Q:農家として大変なことは何ですか?
A:野外での肉体労働と炎天下での農作業です。
作物でいっぱいになったカゴを1人で持ち上げたり、長時間同じ姿勢のまま作業したりするのは体力的に辛いものがあります。
特に、夏は炎天下での作業が不可欠なため体調管理が必要です。
Q:農家バイトで何をするのでしょうか?
A:主な仕事内容は作付け・作物の管理や収穫、選別、出荷・運搬の4つです。
参加する時期や期間によって仕事内容は変わります。
7月以降に農業バイトをする場合は、収穫や選別、出荷準備などが主な仕事内容になります。
早朝から夕方まで休憩を挟みながら、1日農作業を行うケースも少なくありません。
Q:農業はどんな人が向いているか?
A:農作業が好きな人はもちろん、自然や野外での活動が好きな人が農業に向いています。
農業バイトは単純な作業が多く、覚えてしまうと簡単ですが好きでなければ長くは続きません。
重いものを持ち上げる、腕を上げっぱなし、しゃがみっぱなしなど、肉体労働がほとんどなので、体力に自信があることも農業をする人に不可欠な要素と言えます。
Q:農業バイトは何歳までできますか?
A:農業には年齢制限がないため、農業バイトは何歳からでも始められます。
農林水産省の「農業労働力に関する統計」によると、2023年の基幹的農業従事者(個人経営体)のうち、女性は45.2万人、65歳以上は82.3万人、平均年齢は68.7歳でした(※)。
求人募集サイトでも「50代や60代以上も応募可能」という記載がある求人広告も多数あります。
まとめ
農業バイトは肉体労働で体力的にきつい仕事ですが、単発や短時間の仕事も多くあります。
1人で淡々と行う作業が多く、対人関係のストレスがありません。
早起きや体を動かす習慣が身に付くため、健康的な生活を送れるようになります。
農作業や自然の中で働くことが好きな方は、農業バイトに挑戦してみてはいかがでしょうか。
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