農業・農家・野菜にまつわる都市伝説、あなたは知っていますか?

農業の都市伝説 Uncategorized

巷ではさまざまな都市伝説がささやかれています。

都市伝説といえば、UFOや宇宙人などを想像する人も多いでしょう。

実は、農業や農家にまつわる都市伝説も少なくありません。

今回は、農業・農業・野菜にまつわる都市伝説を紹介します。

今回紹介する都市伝説、信じるか信じないかはあなた次第です!

農家は長寿命?

早稲田大学の重点領域研究機構の持続型食・農・バイオ研究所の堀口健治名誉教授と弦間正彦社会科学総合学術院教授(以下、両教授と記載する)は、非農業者よりも農業者の方が寿命は長いという研究結果を発表しました。

両教授が2017年2~3月に後期高齢者の農業者と非農業者を対象に実施した調査結果を紹介します。

※参考:早稲田大学|ピンピンコロリ! 農業者は長寿で元気! 国内初「農業者の後期高齢者医療費は非農業者の7割」を証明

自営農業者は非農業者よりも医療費が少ない

早稲田大学は、包括地域協定を締結した埼玉県本庄市の75歳以降の農業者リストをもとに、医療費の集計を本庄市に依頼しました。

本庄市の集計結果によると、農業者の医療費は非農業者よりも3割程度少ないことが分かっています。

農業者の後期高齢者1人あたりの医療費は非農業者の7割程度と少なく、その要因は農業に従事することが仕事や生活に起因する健康状態に良い影響を与えているものと考えられています。

ただし、医療費データの対象者は健康な農業者と、無職や病人を含む非農業者を比較しているため、医療費に差が出るのは想定されたことでした。

農業者の死亡時平均年齢は非農業者よりも高い

農業者の死亡年齢の平均は次のとおりです。

  • 男性:自営農業者(81.5歳)、それ以外(73.3歳)
  • 女性:自営農業者(84.1歳)、それ以外(82.5歳)

いずれも自営農業者の方がそれ以外の人よりも死亡年齢の平均が高いことが分かります。

続いて、引退年齢を見てみましょう。

  • 男性:自営農業者(74.2歳)、それ以外(64.3歳)
  • 女性:自営農業者(72.8歳)、それ以外(60.8歳)

仕事を引退した年齢は、自営農業者の方がそれ以外の人よりも10年以上長いという結果でした。

さらに、引退後から死亡までの期間は次のようになっています。

  • 男性:自営農業者(7.4年)、それ以外(9.6年)
  • 女性:自営農業者(11.0年)、それ以外(19.3年)

引退から死亡までの年数は自営農業者の方が短い傾向にあります。

農業従事から引退年齢までを健康寿命と考えた場合、自営農業者の方が平均寿命との差が少ないと言えます。

農業者は寿命が長いのか?

前述の調査結果によると、農業者は健康寿命が長いという結論に行き着きます。

しかし、75歳以上の農業者はそもそも元気だからこそ農業に従事できるのです。

健康面や体力面に不安がある人は現役を引退して老後をゆっくり過ごすのが一般的ですよね。

当然、医療費にも差が出るのは自然なことでしょう。

また、死亡時平均寿命には存命中の人の年齢が含まれていません。

仮に、存命中の非農業者に高齢の人が多くいた場合、死亡時平均年齢の結果は覆る可能性があります。

つまり、何を基準にするのかで寿命の長さは変わるということです。

とうもろこしは地球外生命体?

さて、ここからは趣向を変えて明日誰かに話したくなる都市伝説をご紹介します。

まずは、謎の多いとうもろこしに関する都市伝説です。

とうもろこしには原種がない?

実は、とうもろこしは謎が多く、地球外から来たものだという都市伝説があります。

通常、野菜や穀物には祖先にあたる原種の野生植物が存在するといわれています。

野菜や穀物は、原種の品種改良を繰り返し行うことで味や見た目の良いものを生産できるようになりました。

しかし、とうもろこしは未だに原種が発見されていません

「これが原種かもしれない」という植物は見つかっているものの、地球に生息する植物とは異質な特徴が多いのです。

例えば、植物の繁殖方法は種を風で遠くまで飛ばす、昆虫や動物を介して種を運んでもらうのが一般的です。

一方のとうもろこしの種は硬い皮の中にあるため、風や昆虫、動物が繁殖に関与できない構造になっています。

まるで人の手助けがなければ繁殖できないように仕組まれているかのような……。

とうもろこしは神様からの贈り物?

中米に存在したマヤ文明では、とうもろこしは「神の植物」として崇められていたといわれています。

また、「人間はとうもろこしから創り出された」という伝説も残されているようです。

実は、とうもろこしは黄色や白だけでなく、紫や黒、橙(だいだい)などのカラーバリエーションがあります。

人間の肌も、黄色や白、黒があるのは偶然なのでしょうか⁉

とうもろこしは地球の侵略に成功した?

世界で最も多く生産されている農作物とは何だと思いますか?

あなたの脳裏には小麦、じゃがいも、米などさまざまな食品が思い浮かんだことでしょう。

正解は、とうもろこしです。

日本スターチ・糖化工業会によると、2019~2020年における世界の主要農作物生産量は次のようになっています。

  1. とうもろこし(1,118百万トン)
  2. 小麦(763百万トン)
  3. 米(497百万トン)
  4. 大豆(339百万トン)(※)

とうもろこしの生産量が圧倒的に多いことが分かりますね。

とうもろこしは水を引きづらい山間地での栽培にも向いています。

栄養価が高く、家畜の飼料として用いることができることからも、高地に暮らす人々にとって重要な食糧とされていたそうです。

それだけではありません。

とうもろこしは私たちの体の半分を作っているともいわれています。

とうもろこしが好物でない限り、食卓にとうもろこしが出る機会は少ないでしょう。

ですが、よく考えてみてください。

とうもろこしは家畜の飼料として用いられており、私たちはその肉や牛乳を間接的に摂取しているといえます。

とうもろこしを原材料にしたものは他にもたくさんあります。

  • コーン油
  • コーンスターチ
  • ビール
  • かまぼこ
  • 菓子類
  • 栄養ドリンク
  • ダンボール

近年、とうもろこしはバイオエタノールの原材料としても注目を集めていますね。

このように、人間はすでにとうもろこしから多くの恩恵を受けているのです。

裏を返せば、人間はとうもろこしの生存戦略にまんまと嵌められたのかもしれません。

※参考:日本スターチ・糖化工業会|世界の主要農作物生産量(2019/2020)のグラフデータ情報を更新しました!

みょうがを食べるとボケる?

インドの逸話に「みょうがを食べると物忘れする」という話があります。

この話の起源は諸説ありますが、その1つがお釈迦様の弟子であった周利槃特(しゅりはんどく)にまつわる話です。

周利槃特はお釈迦様の弟子の中でも非常に出来が悪く、自分の名前すら忘れてしまうほどの人物でした。

みょうがは、物覚えが悪い周利槃特のお墓に生えたことから、「みょうがを食べると(周利槃特のように)物忘れする」と言われるようになったのです。

しかし、この都市伝説に科学的な根拠はありません

みょうがを食べても物忘れすることはないので安心してください。

それどころか、みょうがに含まれる香り成分のアルファピネンは集中力を向上させ、リラックス効果が期待できるとされています。

他にも、発汗作用や食欲増進、血液循環などの効果も期待できます。

アルファピネンは熱に弱いため、みょうがを食べるなら生食がおすすめです。

冷凍食品には栄養価がない?

冷凍食品は栄養価がないという都市伝説がありますが、実際は冷凍食品だから栄養価がないわけではありません。

冷凍のカット野菜は新鮮な状態のまま下茹でして急速冷凍されるため、常温や冷蔵保存した野菜と比べても栄養素が残りやすいといわれています。

冷蔵保存された野菜は、野菜が持つ酵素の働きによって栄養素が分解されてしまいます。

一方の冷凍野菜は短時間熱湯にくぐらせてから冷凍されるため、酵素の失活による栄養素の減少は緩やかです。

また、加熱処理された冷凍野菜はかさが減るので、1食に食べられる量を増やすことで栄養素を多く摂取しやすいでしょう。

冷凍食品の中には、しいたけやぶなしめじなどのように冷凍すると旨味成分が増す食品もあります。

ただし、パスタやチャーハンなどの炭水化物が多い冷凍食品ばかり食べると栄養不足になりやすいので注意しましょう。

野菜が原因で人類が滅亡する?

都市伝説には人類滅亡にまつわる話が後を絶ちません。

その中でも、驚くことに野菜が人類を滅亡させるといった都市伝説がありました。

詳しい内容を見てみましょう。

農作物は優性遺伝子を持つ種子で作られている

現在、市場やスーパーの店頭に並ぶ農作物のほとんどはF1品種の種子によって作られています。

F1品種とは、味が良く、病気に強いなどの優れた農作物を作るために優性遺伝子を交配させて作られた種子のことです。

F1品種の種子を栽培すると、1世代目は必ず優れた農作物ができるとされています。

しかし、2世代目以降は劣性遺伝子が含まれた農作物が生まれるため、F1品種の種子は1世代限定で用いられています。

F1品種の種子を用いれば、どの農家でも見た目や味が良く、病気に強い農作物を作れるのです。

突然変異でおしべのない玉ねぎが生まれた

2018年4月、主要農作物種子法(通称、種子法)が廃止され、農作物の栽培時は種子会社の種子を用いるのが主流となりました。

種子会社では、より優れた農作物を作るために種子の品種改良が行われています。

例えば、風や自然現象の影響で雑種ができるのを防ぐ目的でおしべを取り除き、人工的に優性遺伝子を抽出して受粉させるという研究があります。

その結果、おしべのない雄性不稔の玉ねぎが偶然生まれました。

雄性不稔は、受精できる花粉を作れなくなる現象を指します。

つまり、繁殖できない1世代限りの農作物の誕生です。

雄性不稔の研究は現在も進められており、種ができない農作物が増えています。

雄性不稔の農作物が男性の生殖能力を低下させている?

近年、ミツバチの数が減少しており、「オスのミツバチの生殖能力が無くなってきているのでは?」という懸念が広がっています。

そのため、ミツバチの減少と雄性不稔の関連性が指摘されるようになりました。

そのような話が大きくなり、雄性不稔の農作物を食べている人間にも影響が及び、草食男子の増加や男性の生殖能力の低下との関連性が注目されています。

現時点では、雄性不稔の農作物の摂取と男性の恋愛観や生殖能力の低下との関連性を示す科学的根拠はありません。

今後の研究に注目していきましょう。

野菜の都市伝説にまつわる動画を紹介

都市伝説の中には、野菜に関するものもあります。

実際にYouTuberが都市伝説を検証した動画もあったので、いくつか興味深い動画を紹介します。

皆さんが食べている野菜は危ないかもしれません【都市伝説】

我々が普段口にしている野菜。実は普通の野菜ではありません。F1種といって子孫を残せない種から出来ているDNAが書き換えられたものなのです。普通の野菜はどこかというと、それはある人物がある場所にすべて保管してあるのです。ある目的のために。信じるか信じないかはあなた次第です。

【都市伝説】毎日野菜ジュースを飲むと何が変わる?不健康なふたりが30日間続けた結果が・・・!!

今回は長期にわたって自らの身体を使って、野菜ジュースを毎日飲み続けると、顔や肌の色が変わるという都市伝説の検証を行っているみたいですね。ただ野菜ジュースを飲むというだけでも、毎日続けるとなると大変ですよね。

《自然農の野菜は腐らない説》は本当かキュウリで比較実験してみた:2021年7月15日~9月23日

私も影響を受けた本に、肥料を使う有機栽培と農薬・肥料を使う慣行農法で育てたキュウリは腐ったけど、無農薬無肥料栽培のキュウリは腐らず発酵したという実験と、自然な野菜は腐らずに枯れるものだという話が載っていました。今回はこれを検証してみた動画です。

まとめ

農業・農家・野菜にまつわる都市伝説を紹介しましたが、実際はどれも当てにならないことがお分かりいただけたでしょう。

都市伝説はあくまでもエンターテイメントの1つとして楽しむのはアリだと思います。

気になる都市伝説があれば、あなたも検証してみてはいかがでしょうか?

もしかすると、都市伝説の裏に隠れている真実が見つかるかもしれません。

信じるか信じないかはあなた次第です!

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